Latte House-渋すぎず、甘すぎず-
Latte House-渋すぎず、甘すぎず-
やや密集した造成地に建つ住まいです。分譲時にすでに擁壁・階段ができており、その造成地の上に建物を計画しました。周辺の環境を注意深く読み取り、お施主様と一緒に様々なプランを検討しました。結果、採光・眺望・デザイン・空間性などを考慮し2階リビング案を採用。
ただ、宅盤が道路よりすでに1フロア分上がっており、道路から実質3階部にリビングがあることが心配でした。そのため道路~宅盤までの階段を通常よりも緩やかに設計することで負担の軽減を試みた結果、2階リビングまでの「遠さ」みたいなものはあまり感じない住宅になりました。
生活の中心となる2階LDKは、屋根形状を現しとした伸びやかな空間とし、北側に設けた中庭からの優しい反射光が空間全体を柔らかく照らす、カーテンのいらない生活を実現しています。間取りもシンプルながら使い勝手のよい工夫を凝らし、ダイニングキッチンは家族での料理の時間を共有しやすいⅡ型のキッチンを採用し、中庭と一体となって楽しめる、明るい食事空間となりました。
控えめな外観の奥に、心地よさと開放感、そして安心感を静かに包み込む住まいが完成しました。
注文住宅
建築家
向阪 一郎
プラスアトリエ一級建築士事務所