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建築研究会 『安藤忠雄展|青春』

建築研究会
2025.07.11

こんにちは。プロデューサーの髙瀬です。
先日、交久瀬先生、菊井室長、菊井、谷口社長、樋口、丹田、中井、髙瀬の8名で、梅田にあるギャラリーVS.グラングリーン大阪で開催中の『安藤忠雄展|青春』を訪れました。

当日は現地集合で少し早く着いたので、周辺をウロウロしていると、目を引くオブジェが2つ。

1つは青りんごのオブジェ。この青りんごは安藤忠雄さんが、米国の詩人サミュエル・ウルマンの詩『青春』にある「若さとは年齢ではなく心の持ちようだ」というメッセージに共感し、デザインしたそうです。

もう1つはステンレスのオブジェ。1つの雲に3人が頭を突っ込んでいるようなデザインで、作品名は『YUMEMITAI』というそうです。

雲の中は冷たいのか、何を見ているのか、何を話しているのか…

と、さまざまな想像が膨らみます。
後からこのオブジェのストーリーを調べたのですが、作者が何を表現しているのかを知ると、見え方が全く変わってくるので、皆さんもぜひ調べてみてください。

 

全員が揃い、いよいよ展覧会に足を踏み入れます。

 

今回、菊井室長からのお勧めで、音声ガイドを借りました。
プロジェクトの解説にエピソードを交えて安藤忠雄さんが自ら語ります。
ストレートにぶっちゃけた話もあり、思わずクスッと笑ってしまいます。

この音声ガイドのおかげで、今回の展覧会を十分に堪能できました。
これから訪れる予定の方は、ぜひ音声ガイドも併せてお楽しみください。

会場は『挑戦の軌跡』と『安藤忠雄の現在』とで大きく2つに分かれていて、どちらもとても見ごたえがありました。

数多く配置されている模型は、まるでドールハウスのように細かいものもあり、つい様々な角度から見入ってしまいます。

中でも印象的だったのは、安藤忠雄さんが世界を旅していた頃のスケッチです。
スケッチはその人にとって印象的な部分が、顕著に表れることが多いように思います。
描いた人にはこう見えているのかと、感覚を共有しているような気持ちになります。

安藤忠雄さんのスケッチは、影が特に繊細に描かれていました。
影の濃淡やコントラストから、描かれた時間帯を想像できるほどです。
私の個人的な感想ですが、「影があるから光が際立つのだ」と感じさせるスケッチでした。

それから、ほぼ実寸の空間に再現された北海道トマムの水の教会と、安藤忠雄さんの3つの建築を、天井高15mの空間に視界いっぱい広がる映像で紹介する没入映像空間では、臨場感に圧倒されました。
映画館みたいなものかと思っていましたがとんでもない。
映像だけれど、確かに空間を感じるものでした。
風も匂いもないのにそこにいるように感じる。文字通り没入してしまいました。


今まで、安藤忠雄さんは、打ち放しコンクリートの建築を手掛ける人という漠然とした印象が強かったのですが、展覧会を通して、周囲の環境との調和を大切にしながら、挑戦を繰り返す人という印象に変わりました。

例を挙げると、展覧会の中でも大きな模型が目立っていた、六甲の集合住宅。
こちらは約60度の急こう配の山麗に計画されました。

大抵の場合は、土地をフラットに整地してから建てるところを、安藤忠雄さんは崖を建物に置き換えるように建築したのです。
幾多の困難があったそうですが、困難を乗り越えることで、六甲山に溶け込み、神戸の街並みと海を望む、そこでしかできない建築を成し遂げています。

日々の仕事の中で、お客様の土地探しの際、どうしても整形地に目が行ってしまいますが、今回の展覧会を通して、土地の難点に縛られず、難点をどう生かせるかを考え、「建物だけでなくその場所がもつ力を尊重できる家づくりをしていきたい」と思うようになりました。

入場から退場まで情報量が豊富で、充実した展示内容に、時間があっという間に過ぎていきました。まだの方はぜひ、行ってみてください。建築に詳しくなくても十分に楽しめると思います。

せっかく梅田まで来たので何か所か近くの建築巡りをしました。
こども本の森 中之島
東洋陶器美術館
五感 北浜本館

私は今回が初めての建築研究会だったので、自分の知識で話についていけるのかと心配していましたが、音声ガイドやスタッフの皆さんのお話で楽しむことができました。
皆さんありがとうございました。

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