旧家の再編日常を楽しむための改修
旧家の再編日常を楽しむための改修
築54年の母屋の改修です。道路側には旧牛小屋と納屋を備えた角屋門のあるお屋敷です。母屋の南側には立派な和風の庭があります。母屋の間取りは、この年代の建物によく見られる構成で、南の庭に面して広縁と二間つづきの仏間座敷があります。日常の生活はその背後にある北側の部屋を使用されていました。この建物で一番環境の良い場所が日常的にあまり使われず、立派な庭も普段あまり見ることがなかったそうです。お施主様のご要望は、スッキリとした暮らしとバリアフリーなどの利便性の向上でした。
こちらからの提案は、この家で一番環境の良い座敷二間を日常の空間に変えること、そしてその空間が庭と一体となるようにつなげることでした。既存の広縁にあった立派な丸太の梁は大工さんにより綺麗に磨き上げられ、古い柱は丁寧に補修されました。先代の材料を補修し次代に継承されることになりました。今回の改修により日々の何気ない時間を楽しめる心地よい家になりました。(改修は一階のみ)
戸建てリノベーション
建築家
井上 昌彦
L.V.M.計画一級建築士事務所