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建築家エッセイ

落水荘/設計 フランク・ロイド・ライト

建築家エッセイ
2017.11.05

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建築家フランク・ロイド・ライトは浮世絵のコレクターとしても有名でした。

「木曽街道小野の瀑布」/葛飾北斎

この絵のイメージを膨らませると、滝と建物は一体となりました。
そうして出来たのが、名作中の名作「落水荘」です。

施主のカウフマン氏は図面を見て
「私は滝を見て過ごそうとしていたのに…」
と不満を言ったら
ライトは「滝を眺めるのではなく、滝とともに暮らすのです。」
と言ったそうです。

後に、カウフマン氏も満足して滝との暮らしを満喫したといいます。

"木々の声、風が歌に奏で…
水のキラメキ、光が詩につづる…
木漏れ陽は優しく、
光と影の模様を織りなし
自然の力強さと繊細さを
取り込む…“

念願の「落水荘」へ
ニューヨーク建築巡礼で
飛行機を乗り継ぎ、ピッツバーグで一泊して、早朝からレンタカーを走らせて、この住宅を見るためだけにこの地へとやって来ました。
朝から、降り続けた雨も、見学時には上がり、薄陽が射すなか、夢のようなひとときを過ごすことができました。

建築家・交久瀬 常浩
2016年11月号 建築家エッセイより。

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落水荘。
20世紀を代表する建築家、フランク・ロイド・ライト(1867-1959)によって、1935年に造られたライトの代表作のひとつです。
アメリカらしい広大な森の中にたたずむこの建築は、滝の上に建てられています。
建築やデザインを学ぶ人は必ず触れる作品ですが、俳優の福山雅治さんが出ていたキューピーハーフのCMに使われたり、目にしたことがある人も多いのではないでしょうか。(はじめてみたとき驚きました(笑)>動画はコチラ ※youtubeへ移動します。)

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(滝の真上に建つ。リビングから延びた階段。)

2015年に交久瀬さん案内のもと、IFA建築研究会アメリカ海外研修で訪れたとき、一人では絶対に来れないし、まさか実際に目にする日が来るとは思っても見なかった、と全員で感動したのを覚えています。

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水平が強調された外観。
日本の「尺」のような人の身長などを基準にして設計する「ヒューマンスケール」で考えられた、落ち着きある少し低めの天井。
石張りのリビングにはじまる、空間に迫力を与える素材の魅力。
周囲の環境を配慮し計画された、外の景色と室内の関係性。

写真で見ていたものと同じ!という感動もありましたが、
実際にその空間を体験しないとわからない、多くのことを学ぶことができました。

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将来、自分でこんな豪邸を同じように建てるのは無理ですが、リビングの窓際に置かれたソファや景色の切り取り方、インテリアなど設計のポイントを、ところどころエッセンスとして取り入れられたらいいな~と想像しながら見ると、名建築は意外と身近で、とても楽しいです。

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(客室棟につながる階段。ジグザグの屋根がおもしろい)

11月26日には京都府丹後を交久瀬先生と建築をめぐる日帰りバスツアー 「建築家と行く 丹後探訪バスツアー」を企画しています。
詳細はこちら>>
お申し込み締め切り間近です。
この機会にぜひ「建築家の魅力」に触れてみてください。

アシスタント 中井

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